国際ジェンダー学会2006年大会のお知らせ
ごあいさつ
2006年大会を9月9−10日、下記の通り開催いたします。本学会の前身である「国際女性学会」設立からおよそ30年を経た今年度は、国際的、学際的視点を織り込んだテーマとして、2つのシンポジウムを企画しています。場所は国立女性教育会館で、合宿可能な施設ですので、じっくりとジェンダーの現代的課題を話し合える好機にしたいと存じます。実りある大会となりますよう、皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。
2006年大会実行委員長 天童 睦子
1.日時
2006年9月9日(土)12時半〜受付開始
13時―16時40分
18時−21時半(懇親会ほか)
9月10日(日) 9時―16時
2.会場
国立女性教育会館(ヌエック)研修棟大会議室ほか
埼玉県比企郡嵐山町菅谷728
武蔵嵐山(東武東上線)下車徒歩15分
最寄駅からタクシー利用の場合森林公園駅、小川町駅から15分、武蔵嵐山駅から5分
電車では
1.池袋駅から東武東上線急行で60分
2.小川町駅から東武東上線で7分
※地下鉄有楽町線の和光市駅から東武東上線に乗換えができます。
*受付場所は研修棟2Fです。第1日目(9日)は12時30分から、2日目(10日)は午前8時50分から行います。
3.参加費・懇親会費
参加費・懇親会費は当日受付で、現金でお支払いください。
1)参加費会員3000円
会員外3500円
(非会員の方で10日午後のシンポジウムUのみ参加の場合、1000円)
2)懇親会費会員・会員外4000円
学生2000円
(懇親会は国立女性教育会館内レストラン嵐(らん)にて、9日18時から)
3)年会費一般6000円
学生4000円
4)入会金2000円
4.昼食・懇親会の申込み
初日(9日)の昼食はすませてこられるか、館内のレストランで各自お取り下さい。2日目(10日)は弁当の手配をいたします。10日の昼食がご入用の方は会員用プログラムに同封の参加申し込み用紙(ファックス用紙)にてお申込みください。(弁当代は飲み物付で1000円です。)懇親会の参加についても上記用紙にてお申込みください。代金は大会受付でお支払いください。(*昼食、懇親会の申込み締め切りは8月27日です。)
5.宿泊および朝食
宿泊費は年次大会受付の際に徴収いたします。朝食は館内の食堂でお取りいただけます。朝食代は各自、朝食事にお支払いください。
*なお、年次大会事務局による宿泊申込みの手配は終了しました。今後宿泊を希望される方、会員外の方は個別にヌエックに宿泊の問い合わせ・申込みをお願いいたします。
6.理事会、評議員会、実行委員会のお知らせ
9月9日(土)理事会(10時−12時)、評議員会(13時―13時45分)があります(会場:研修棟小会議室)。同日、実行委員会打ち合わせ(12時―12時50分)を行います。実行委員は研修棟受付付近にお集まりください。
7.2006年年次大会に関する問い合わせ先
*会員外の方で、大会参加ご希望の方は、HPプログラムの最後にある参加申込み用紙(ファックス用)にてお申込みください(懇親会、10日の昼食申込みを含みます)。
国際ジェンダー学会2006年大会実行委員会
実行委員長 天童睦子(名城大学)
〒 468-8502 名古屋市天白区塩釜口1-501
名城大学・人間学部・ジェンダー研究所内
FAX 名城大学人間学部気付 052−832―1311
国際ジェンダー学会2006年大会プログラム
日時:2006年9月9日(土)―10日(日)
会場:国立女性教育会館(ヌエック)
9月9日(土)
9月10日(日)
※ プログラムの時間は若干変更される場合があります。
シンポジウム I 「ケア労働とグローバリゼーション」
9月9日 14:10−16:40
本シンポジウムでは、世界的に増大しつつある移住家事・介護労働者とケア労働の国際移転の問題を取り上げ、この現象が受け入れ社会と送り出し社会双方のジェンダー配置にどのような変化をもたらしているのか、日本を含むアジア地域の事例に基づきながら検討していく。
報告者は、足立眞理子(お茶の水女子大学)、小ヶ谷千穂(横浜国立大学)、伊藤るり(お茶の水女子大学)の3名。いずれの報告も、お茶の水女子大学21世紀COEプログラム「ジェンダー研究のフロンティア(F-GENS)」の共同研究「アジアにおける国際移動とジェンダー配置」が、2004年以降、フィリピン、香港、台湾、及び日本で実施してきた調査データに基づく。この共同研究は現在進行中のものであるため、本シンポジウムではその成果を中間報告的にまとめ、話題提供を行うこととしたい。
また、コメンテーターには朝倉京子(新潟県立看護大学)と高畑幸(広島国際学院大学)の二人を迎える。朝倉は日本の看護政策の視点から、また高畑は在日フィリピン人女性の視点からのコメントを行う予定である。司会は、大石奈々(国際基督教大学)と澤田佳世(日本学術振興会・特別研究員)が担当する。
周知のごとく、2004年11月に大筋合意をみた日比経済連携協定には、フィリピンからの看護師と介護士の導入が盛り込まれており、ケア労働の国際移転は、日本社会にとっても現実的課題といえる。多くの方々の参加と活発な討論を期待したい。
なお、シンポジウムに先立って、オランダとイタリアに働くフィリピン人家事労働者を描くドキュメンタリー映画 The Care Chain(2001年制作, 英語, 50分)を上映する予定。
■ 企画協力:お茶の水女子大学21世紀COEプログラム「ジェンダー研究のフロンティア」
サブプロジェクトA2「アジアにおける国際移動とジェンダー配置」
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ワークショップ 「国際ジェンダー学会のこれから」
9月9日20:00−21:30ごろ終了予定
国際ジェンダー学会は、前身の国際女性学会設立から数えて、2007年で30周年を迎えます。この間、「女性学」や「男性学」、「ジェンダー研究」の学問的位置づけや社会的認知、期待など大きく変わってきました。このワークショップでは、参加者のみなさんに、これまでの学会や研究にたいする関わり方をお話いただくとともに、今後の国際ジェンダー学会のあり方について、忌憚のないご意見をいただきたいと思います。「合宿の夜」という雰囲気で、インフォーマルな情報、意見交換の場にしたいと考えています。
大山七穂(国際ジェンダー学会会長)
(ワークショップの参加は原則として会員のみ)
個人発表
9月10日(日)9::00−11::30
A部会(司会 上野恵子)
1.男子大学生の性差意識−出身高校の男子校/共学校別を軸とした質問紙調査の分析
片山恵(東京学芸大学大学院)・中澤智恵(東京学芸大学)
2.高校生の職業観と自尊感情に関する研究−質問紙調査のジェンダー分析を中心に−
大久保綾(東京学芸大学大学院)・中澤智恵(東京学芸大学)
3.公立学校管理職に女性は進出したか −都道府県別に10年の推移を見る−
池木清(日本橋学館大学)
4.文化定義のジェンダー化に関する研究―なぜ女の子はピアノ、男の子はスポーツを好むのか−
片岡栄美(駒澤大学)
5.パキスタン社会のジェンダー格差―北西辺境州の女子教育をめぐる諸問題−
新井慶子(お茶の水女子大学大学院)
B部会(司会 越谷和子)
6.ジェンダー化された災害脆弱性の構築−国際防災協力における「脆弱性」と「能力」の概念とその査定調査手法―
池田恵子(静岡大学)
7.東京で働くフィリピン人女性が抱える問題
大津芳子(東京女子大学大学院)
8.ケアワークとジェンダー−ホームヘルパー男性の生存戦略−
山根純佳 (日本学術振興会特別研究員(一橋大学))
9.学生のケア意識とジェンダー−質問紙調査の結果から−
ケア文化とジェンダー研究会
天童睦子(名城大学)・木脇奈智子(羽衣国際大学)
C部会(司会 萩原なつ子)
10.現代カンボジア女性のライフコースと宗教実践―寺院止住型修行に関する一考察―
高橋美和(愛国学園大学)
11.タイのOTOPにおける女性グループ
江藤双恵(東京外国語大学)
12.異文化接触とドラマの多様な読み方
黄允一(東京家政学院大学)
13.政治参画と女性のキャリア―神奈川県市町村議会議員調査から―
大山七穂(東海大学)・国広陽子(武蔵大学)
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シンポジウム II 「男女共同参画推進の現場から」
9月10日(日)13::30−15:30
企画者:大海篤子(立教大学アジア地域研究所研究員)
藤原千賀(武蔵野大学教員)
司会: 大海篤子(同上)
パネリスト:
1)出納いずみ(男女平等参画ちばの会共同代表)
2)牛島光恵(西武文理大学教員・越谷市男女共同参画苦情処理委員)
3)中山まき子(同志社女子大学教員・徳島県男女共同参画会議会長)
趣旨:
内閣総理大臣は、2020年までを見通した男女共同参画社会の形成に関する「施策の基本方針」および、2010年度末までに実施する「具体的施策」を諮問し、男女共同参画会議の答申を受けた内閣府男女共同参画局は、2005年12月に「男女共同参画基本計画」を示し、閣議決定された。同計画では12の重点分野が掲げられ、今後の政策の方向性が明示された。こうした国の基本計画策定や全国各地での条例および基本計画等策定に際し、近年、男女共同参画社会基本法の理念と異なる意見や見解、法律や施策への批判等が一部から声高にあがり、現場の混乱を招き、男女共同参画社会の推進を阻む場合もある。
本シンポジウムでは、こうした背景を踏まえ、地方自治体の政策策定現場で起こっている諸状況を共有しつつ、男女共同参画社会形成のための実践と理論を繋ぎ、課題解決の糸口や推進方策などを議論したい。
(本シンポジウムのみ参加の非会員:参加費 1000円)
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